郵便局が民営化されたと思ったら、洒落たことをやってくれました。
毎年恒例の“絵入り”年賀状の選択肢が急増。しかもその中に、えらくエッジィなデザインがあると思ったら・・・・
デザイナーはあの
佐藤可士和さん。
拍子抜けするくらい、びっくり。だって・・・
可士和さんと言えば、日本で今いちばんお仕事お願いしたいアート・ディレクターではないですか。ある意味、アート・ディレクション界の平山郁夫。完璧なるひとり勝ち(私もファンです)。
郵政省のサイトで調べてみたら、今現在、直接手に入るのは東京中央郵便局のみのようです。で、「印刷には不向き」なる一文が掲げられていたので、こりゃー確認しないとと丸の内へ(土曜日も窓口開いてます)。
だって、ね。年賀状は毎年デザインを選んだり、自分でアレンジしたりしたものをデータ化して印刷を頼んでるんです。そのデザインに、可士和さんの作品を使えるんですよ。こりゃーいきなり選択肢に浮上でしょ。
それが、これ。

まさに可士和さん調。国立新美術館のロゴやドコモケータイ、SMAPのCDジャケ、明治学院大学の学章など、一連の氏の作品テイストからの流れを感じさせます。
だが・・・・ここからが大問題。
郵便局の窓口でも、印刷には不向きとクギを指される。色落ちのみならず、プリンターが壊れる危険があるんですと。
さらに、丸ビル地下のデジタル工房で尋ねてみたら、とても丁寧に応対して下さったんですが、実物を見て手触りその他を念入りに吟味してくださったあと、「うちではお受けできません」とのこと。
・・・・って、なんか本末転倒じゃない?
可士和さんデザインの年賀状を使おうかという人は、おそらく20代~40代。さらに、デザインや広告やマスメディアやクリエイティブに興味がある人種である可能性大。ならば当然、文面はもちろん、最低でも宛名はPC→複合機プリンタで印刷するでしょう。なのに、「手書きしかダメ」ってどういうこと?
(ちなみにお値段は5枚で500円。普通版の倍ですが、これは許容の範囲内かな。だって可士和さんですよー)
うーん・・・・
要するにこの年賀状、保存用なのかもね。可士和さんのご著書を買うように、ステキな雑貨感覚、または今後の資料用に保存。だって、手書きで何百枚も書いてたら、仕事できないじゃーん。。。それともバイトに頼むのか? そうまでするなら、昨年通り印刷所に頼んだ方がよっぽどスムース。
あ~あ。せっかく可士和さんデザインの年賀状を使おうかと思ったのに。。。
額縁にでも入れて飾っとくか。
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