市川海老蔵さんが五役を演じることで話題の、
「雷神不動北山櫻」を観てきました。

噂に違わぬエンタテイメントぶり。海老蔵さんの舞台を観ていつも思うのは、伝統をきちっと押さえた上で、それを怖そうとしておられる印象を受けること。型にピタリとはまることがまず大切なのでしょうが、そのひとつひとつが、単なる「怒りの型」「驚きの型」だけじゃない気がするんだよなぁ。
凛とした伝統があって、それを新しい感性で塗り替えていくことが、いわゆる歌舞くってことなんじゃないの? なんて思ったり。すごい照明とかイリュージョンとか、そういうのに「伝統芸能なのに」手を出す、って意気込みがすでに歌舞いてる。そんなところが、海老蔵さんの魅力なんじゃないかって思います。
・・・でも、こんな感想を持つこと自体、歌舞伎通の先輩方からは失笑を買うんでしょうねぇ。

奥の深い伝統芸能。でも、それを受け継いでいくのはいつの時代も(先輩方から疎まれ、否定去れ続けた)後輩たち。切磋琢磨ってこういうことかも。
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