学生時代、音楽史の授業で何度となく出てきたArena di Veronaの話題。ずっと胸でキラめいてました。
Veronaは街全体が世界遺産。その中心に鎮座するのがアレーナ(円形劇場)。ローマのコロッセオみたいな野外劇場です。


なんというか、観劇というより体験に近い。アレーナ・ディ・ヴェローナというお祭りの中に溶け落ちた感じです。これはクセになるね!
私が観たのは、アイーダ、トゥーランドット、カルメンの3本。それぞれ宝石のように素敵な夜でした。
アイーダの舞台。バレエもあれば、本物の馬だって登場します


アイーダを観たときは「これ以上のものはない!」と思ったんですけどね。翌日のトゥーランドットがまた素晴らしくて。震えました。
舞台装置、って概念を越えた世界観!

トゥーランドットといえば、皆さんおなじみのNessun Dorma(誰も寝てはならぬ)。荒川静香さん金メダルの曲といえばおわかりでしょうか。
これがねぇ・・・
Giuliacciがあまりにすばらしくて。歌い終えた後、「リピート!」って声が飛んで、そのままアンコール

アレーナという究極の非日常空間で、夜空の星を模した舞台にすっくと立ちつくし、響き渡るテノール。泣けた・・・
前夜のAidaと比較して、別にAidaに遜色があったわけじゃないんですよ。ただ、音楽が素晴らしいんです。ドラマティックで力業満載のVerdiのAidaより、(好みはあると思うけど)PucciniのTurandotの方がよりキラキラしていてメロディアスなんです。
・・・と、思っていたら。
上演が終わったとき、客席から飛んだのは「Viva! Puccini!」のかけ声。ああ、やっぱり・・・。こういうの、日本の歌舞伎に近いんでしょうかね。背景や歴史が観客の中に根付いてるんですね。
翌夜のCarmenもすばらしかったです。が、Turandotの感動があまりに強すぎて。パンフも、Turandotだけ売り切れてましたね。
Arena di Veronaには精霊が棲んでました。また行ってしまいそうです

おまけ。
Vicino alla casa di Romeo
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